こんにちは、 @TsumuRi です。
派遣社員になって10年の間に何回か派遣先を変わり、産休育休を取得して復帰、時短勤務のママ派遣社員にクラスチェンジしました。
今でこそ世渡りしていますが、派遣社員として働き始めた当時は右も左も分からず、相談できる人もなく困りました。
本記事では初めて派遣就業する方に向け、就業開始から契約終了までの流れを実体験を元に紹介します。
派遣登録から就業開始までについてはこちらを
派遣社員の就業開始から契約終了までのイベント
派遣社員が就業開始後に経験するイベントを紹介します。
- 就業開始日
- 就業中
- 勤怠の連絡・報告
- 給与支給
- 定期面談
- 次回更新の意思確認
- 契約終了
- そして次の派遣先へ
派遣社員はひとつの企業に定着するわけではないので、いずれ契約終了することを前提で書きますね。
派遣社員の就業開始日の流れを解説
就業開始日は、派遣会社(派遣元)の営業担当者が派遣先企業に同行します。
時間と待ち合わせ場所を指定されますので、遅れないように行きましょう。
派遣社員を派遣先の指揮命令者と引き合わせたら、営業担当者は帰ります。
その後は派遣先の指揮命令者(平たくいえば上司)の指示に従います。
就業開始日は、所属部署や関連の深い部署のメンバーに挨拶し、簡単なオリエンテーション(担当業務や職場ルールの説明など)の後すぐに業務開始となることが多いです。
派遣社員は、正社員のような教育期間が設けられないことがほとんどです。
製薬会社は派遣先の定める教育訓練を完了してから業務を始めます。まあ業界によりますね
業務終了時間を見計らって、営業担当者から様子伺いのメールや電話が入ることがあります。
初日の様子をかいつまんで報告すればOKです。
就業開始日の派遣社員の服装は?
就業中の服装は派遣先によります。
求人の備考欄に書いてあることも多いですが、自信がなければ派遣会社に確認しておきましょう。
服装で悩むくらいなら、迷わずスーツでよいと思います。
私はスーツで行った(3回目)
就業開始日に同年代の服装を見て、2日目以降は合わせるようにしています。
事務系はオフィスカジュアルOKだったり、作業服のある工場部門はジーンズOKだったりと、本当に幅が広いため実際に見ないことには分かりませぬ。
ジーンズOKの職場でも初日からジーンズは避けよう
派遣社員が就業開始日までにするべきことは?
就業開始日より前に渡される資料(契約書、就業規定、タイムシート)は、必ず目を通して内容を確認しておきます。
内容に間違いがあったり、足りない資料があれば早めに派遣会社に連絡ね。
また、就業開始日に簡単な挨拶周りをすることもあるので、短い自己紹介を用意するのがおすすめ。
心配性の私は、通勤経路の下見もします。
実際の出勤時間に合わせて実際に使う通勤経路で派遣先まで行ってみると、初日に遅刻する心配が減ります。
派遣社員が就業開始日に確認するべきことは?
担当業務や職場のルールは、初日に派遣先から最初に説明されることが多いかと。
ガイドブックがあれば貸与されるはず。
派遣会社から、就業開始日に派遣先に確認するよう指示された事項があれば忘れず確認しましょう。
他に確認すべき事項を挙げるとすれば、急な遅刻・欠勤の連絡方法(連絡先と連絡手段)くらいかなぁ。
私の経験だと、フレックスタイム制の派遣先は電話ではなくメールで連絡することが多かったです。
早朝は誰もいないので電話を取ってくれないんです……
知らなかったら大惨事
派遣社員の勤怠の連絡・報告を解説
派遣先と派遣会社の両方に連絡が必要
頻度:随時
休暇を取る場合や、当日の欠勤・遅刻・早退をする場合は、できる限り早く派遣先と派遣会社に連絡します。
就業先と雇用者が異なるため2か所に連絡が必要で、正直めんどうです。
派遣会社については就業開始まで、派遣先については就業開始日に、連絡の仕方を確認しましょう。
就業2日目に朝の電車が止まるとか、わりとシャレにならない事件は起こる。
メール連絡でよければ楽です。
止まっちゃった満員電車の中から電話するのは少し気を遣うので、メールでよかった。
実際の勤務時間はタイムシートで報告する
頻度:月1~2回
派遣社員のお給料は一般的に時給制。
実際の勤務時間や休憩時間をタイムシートで報告します。
なんといまだに紙に記録、締め日に派遣会社にファックスしています。
Webタイムシートを使っている派遣会社もあります。
紙やめたらいいのに
報告の手順
- 毎日の勤務時間や休憩時間を記入する
- 派遣先の担当者の承認をもらう
- 派遣会社にファックスする
- 控えを派遣先に提出
Webの場合はWebで完結できるので楽です。
注意点
- 正確に記入する
- 提出締め切りを守る
締め切りを破ると鬼のようにメールや電話が来るばかりか、給与支給が遅れることもあります。
紙かウェブかを問わず、タイムシートは給与支給まで保管推奨です。
いちど給与計算を間違えられたことがあってね
何その怖いはなし
派遣社員の給与の支給を解説
頻度:月1~2回(派遣会社による)
給与の支給方法や支給回数は派遣会社によりけりです。
私の場合は月1回銀行振込です。
給与明細は今はwebで確認できるようになりましたが、これも派遣会社によると思います。
実働時間や有休取得日数に対して総額が少なすぎないか程度は確認しましょう。
有給休暇を欠勤として処理されて給料が0になってね
何その怖いはなし
もちろん、言ったらすぐに直してもらえましたよ!!!(振込を確認するまでドキドキしたけど)
派遣社員の住民税は天引きされないのが一般的
一般的に、働きはじめてから2年目以降は給与から住民税が引かれて手取り額が減ります(特別徴収)。
派遣社員は対象外で、2年目以降の6月にお住まいの自治体に自分で納付します(普通徴収)。
もらった分を全部使ったら詰む
所得税や社会保険料は給与から引かれますし、年末調整もしてもらえます。
派遣会社の営業担当者との定期面談を解説
頻度:1回の契約期間中に1回以上(多くて月1回)
就業中は定期的に派遣会社の営業担当者と面談します。
間隔は営業担当者によってまちまちです。
コロナ禍で在宅勤務を命じられた後はしばらく面談がなかった記憶。笑
勤務状況を報告・連絡・相談する
定期面談の内容はざっくり、状況確認とガス抜きです(←えっ)
- 派遣会社からの連絡事項の伝達
- 派遣社員からの現状報告
- 各種お悩み相談や世間話
派遣会社の営業担当者への報告・連絡・相談は密にしておいた方がよいです。
密を避けるのは物理的な距離だけ
たとえば、個人の努力ではどうしようもない職場環境による困り事があれば、営業担当者から改善を申し入れてもらって解決することがあります。業務が変われば契約書の修正が必要なことがありますし、業務量が大幅に増えたり難易度が上がった場合は時給交渉が可能なことも。
派遣社員個人で判断がつかないことは派遣会社の営業担当者に相談しましょう。
定期面談以外でも営業担当者に相談できる?
急ぎの場合、定期面談のタイミングにこだわる必要はありません。
重い病気にかかったときや、妊娠が分かったときなど、特に体調が不安定でお休みを取る場合や、業務上の配慮が必要になる場合は、分かった時点で営業担当者に相談します。
営業担当者が判断して、必要なら面談を設定してくれます。
派遣社員の契約更新の意思確認を解説
更新確認は契約終了日の1ヶ月以上前
頻度:1契約期間中に1回(契約終了の1ヶ月以上前)
派遣社員の契約は数ヶ月ごとの更新制。
定期面談や、メール・電話などで次回更新の意思を確認されます。
時期は通常、現在の契約終了日の1ヶ月以上前です。
契約終了日の1ヶ月前を過ぎても営業担当者から確認されなければ自分から聞いてみた方がよいです。
あまりマメじゃない営業担当者は忘れる(実話)
派遣社員が契約更新を希望した場合
更新を希望する場合は派遣会社が派遣先に次回更新の有無を確認してくれます。
次回更新の有無は、現在の契約終了の1ヶ月前には分かるはず。
更新することになれば、次回契約期間の契約書が送られてきます。
次回契約期間の開始日が近づいても契約書が届かない場合や、届いた契約書に間違いがある場合は営業担当者に問い合わせましょう。
次回更新がない場合は、本記事の「契約を終了するとき」を見てください
派遣社員が更新を希望しない場合
更新を希望しない場合は、派遣会社の営業担当者に伝えます。
営業担当者に伝える前に派遣先に伝えてはいけません。
営業担当者に任せるにしろ、派遣先に自分で伝えるにしろ、派遣先に伝える前に一度は営業担当者と相談が必要です。
派遣会社と派遣先の両方から引き止められることもありますが、心が固まっているならきっぱり断ってOKです。
更新を希望しない場合もネガティブな理由は避ける
派遣会社の営業担当者にはもちろん更新しない理由を伝えますし、派遣先にも理由を聞かれることがあります。
このとき、ネガティブな理由を言いすぎないのがポイントですね。
契約終了時点で自分と派遣先のお付き合いは終了ですが、派遣会社の営業担当者はその後も派遣先とのお付き合いが続くので、悪印象を残すと色々やりにくいかと。。
また、ひょんなことで過去の派遣先とご縁ができることもあるので、ポジティブな理由の方が後々よいです。
同業他社に移った後に社外セミナーに参加したら以前の派遣先の社員がすぐ近くに座っていたとか、一周回って以前の派遣先の別の部署に派遣されたとか、色々あるんですよ……。
業界は意外と狭いのよ
ネガティブな理由は言いすぎないと書きましたが、職場環境があまりにも悪い場合は、派遣会社の営業担当者にはぶっちゃけてもいいと思いますよ。次に派遣される人が快適に働ける方がいいからね。
契約を更新しない場合は、派遣会社からの更新確認を待たずに心が決まった時点で伝えてもよいです。その方が引き継ぎや後任者探しの時間に余裕が持てます。
派遣社員が辞めるタイミングは契約満了時が原則
派遣社員が辞めるタイミングは、基本的には契約期間の末日です。
やんごとなき事情があれば契約期間の途中で辞めることは可能ですが、ものすごく嫌がられます。
派遣ではじめて働くときに契約を途中終了しないよう釘を刺された
ちなみに、契約期間の末日まで出勤しないといけないわけではなく、有給休暇が残っていれば消化できます。
業務に支障が出ないように派遣先と調整してください。
契約を終了することを営業担当者が派遣先に伝えた後に調整するのが無難かと。
派遣社員の契約終了が決まったときを解説
派遣契約が終了するのは以下の2パターンです。
- 派遣社員が更新を希望しない
- 派遣先が更新を希望しない
契約終了後の身の振り方で変わる!契約終了までにするべきこと
契約が終了後の身の振り方によってするべきことが変わります。
契約終了後の身の振り方 | 次の仕事探し | 退職に伴う社会保険等の手続き |
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正社員・契約社員として働きたい | 転職エージェント 転職情報サイト ハローワーク | 要 |
パート・アルバイトとして働きたい | パート・アルバイト情報サイト ハローワーク | 要 |
派遣社員として働きたい(同じ派遣会社) | 現在の派遣会社で紹介を受ける | 不要 |
派遣社員として働きたい(別の派遣会社) | 派遣の求人サイト 他の派遣会社に派遣登録 紹介を受ける | 要 |
起業 or フリーランスとして働きたい | 起業 or 開業準備 | 要 |
働かない | 不要 | 要 |
同じ派遣会社から別の派遣先を紹介されるのがいちばん楽
同じ派遣会社から別の派遣先を紹介してもらう場合、契約終了が決まってから仕事を探し始めます。
コーディネータや営業担当者は現在の派遣先での働きぶりや要望などを把握していて、ある程度信頼関係もできているので話が進むのが早いです。
同じ派遣会社から就業する場合、社会保険などの手続きが少なく、契約終了までに次の派遣先が決まれば有給休暇を繰り越せるのがメリットなので、現在の派遣会社に満足していれば続けて紹介を受けるのが楽ではあります。
雇用形態や派遣会社を変える場合は早めに行動
派遣会社に不満があれば、派遣会社を変えたり直接雇用を狙ったりすることになります。自営になる人もいますね。
この場合、契約終了を決める前から次の仕事を探し始め、次の仕事が決まってから派遣会社に契約を更新しない旨を伝えるパターンが多いかと。次の仕事が決まってなければ更新したらいいだけだし。
面接や開業準備で休暇・欠勤が増えすぎると、派遣先や営業担当に怪しまれる可能性はあります。
派遣会社を退職することになるので、社会保険の手続き(健康保険・厚生年金・雇用保険)が発生します。
離職票の発行が遅いとはよく聞きますね
最終出勤日までに派遣先ですべきこと
最終出勤日までに派遣先でやることはざっくり以下の通りです。
契約終了が決まった日から最終出勤日までにやること
- 業務の引き継ぎ
- (有休休暇を消化する場合)最終出勤日の調整
最終出勤日にやること
- 貸与品の返却
- 挨拶まわり or 退職の挨拶メール
何をおいても大切なのは、業務の引継ぎと借りた物品の返却です。
このあたりをおろそかにすると最終出勤日以降も派遣先から電話が入ることになります。
派遣会社の営業担当にも迷惑をかけることになるのでくれぐれもきちんとするべき。
挨拶回りは義務ではありませんが、ちょっとしたお菓子を配りつつ軽く挨拶してからいなくなる人が多いです。
私もそうしました
おわりに
以上、派遣社員の就業開始から契約終了までの流れを実体験ベースに説明しました。
まだまだ語りたいことはあるので、各ステップの詳細は後日補足しますね。
前回「特に営業担当者にはお世話になる」と書きましたが、本記事でしょっちゅう登場することをお分かりいただけたと思います。
この記事を書いていて、営業担当者がゲシュタルト崩壊しました
次回は何を書こうかな~と迷っているところなので、何かリクエストあればお聞かせください!