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派遣社員の育休後職場復帰体験談~新派遣先への就活から手続きまで

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派遣社員の育休後職場復帰体験談~新派遣先への就活から手続きまで
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こんにちは、つむりです。

私は派遣社員として約1年の産休育休を取得し、時短勤務の派遣社員として復帰しました。

派遣社員が妊娠出産を意識したとき、色々と不安は尽きないものだと思います。例えば、

  1. 産休育休を取得できるのか?
  2. 産休育休中に手当を受給できるのか?
  3. 育休から復帰できるのか?

これらへの答えは、いずれも「できる」(※条件あり)なのですが、できることが分かっていても定められた要件を満たした場合に限られる点がなんとも頼りなく思います。私自身も実際、派遣社員として働いているときに妊娠が判明して不安な気持ちになりました。

今回は派遣社員の妊娠出産に関する疑問のその③「育休復帰できるのか?」について、私が実際、育休期間満了後に時短勤務者として職場復帰するまでの体験談を紹介します。

産休育休の取得や手当を受けるための条件が気になる方は、前回までの記事をご覧ください↓

もくじ

派遣社員は育休から復帰できる?

派遣社員は育休から復帰できるのでしょうか。これに対する回答は「できる」です。実際しました。

ただし、産休前の派遣先への復帰はレアケースで、別の派遣先を紹介されるケースが多いと聞きます。産休前の派遣会社から派遣先を紹介されなければ別の派遣会社に登録して派遣先を探すこともあります。

産休前の派遣先への復帰はレアケースである

育休後の派遣社員が産休前の派遣先に復帰するのはレアケースです。産休を機に派遣先との契約が切れることと、派遣先による派遣労働者の指名が禁止されていることが大きいと思われます。

私自身も産休前の派遣先には戻れませんでしたし(戻る気もあまりなかったけど)、派遣会社の営業担当にも「あまりそういうケースはない」と言われました。インターネットで口コミを検索しても、産休前の職場に戻れたという体験談はほとんど見つかりません。産休前の職場に戻れるのは相当の「人財」になれたときだけと考えておいた方がよさそうです。

しかし絶対にできないというわけではなく、実際に産休前の職場に戻れた方もいらっしゃいます

  1. 必要とされる人材になる
  2. 妊娠中から派遣会社に相談しておく
  3. 派遣先の同僚とも情報共有をおこなう
【実績あり】派遣社員が産休前と同じ派遣先で仕事復帰する方法【3つの手順】|ハケンワーママ.com

実体験から産休前と同じ派遣先に復帰するための手順や、メリットデメリットなどをまとめてくださっています。産前の職場に復帰したい方は参考になさってください。

つむり

産休前からの仕込みと、強い意志が重要だということがよく分かります

派遣社員の育休復帰は新しい派遣先探しの就活である

産前の派遣先に復帰することは難しいため、育休後の派遣社員は基本的に新しい派遣先で就業することになります。

あまり悪いことは言いたくないのですが、派遣社員の育休復帰の実態は、乳飲み子を抱えた状態での就職活動です。どう考えてもめちゃくちゃ不利な条件での戦いです。

育休復帰の鍵となるのは子育てに理解のある派遣先なのですが、保育園に入園した直後の乳幼児はしょっちゅう熱を出すため、育休復帰直後の親もしょっちゅう休むことは明らかです。また、保育園の預かり時間の兼ね合いで、早出や残業が難しいことも多いです。派遣社員の業務は基本的には他の人でも代替可能であるため、急な休みが多く残業を頼みにくい育休復帰者を避けてバリバリ働ける人を選びたいのが派遣先の本音なのではないでしょうか。

実際、第1子出産後の就業継続率は、正規職員83.4%(育休利用74.7%)に対し、非正規職員(パート・派遣)は40.3%(育休利用23.6%)です。そもそもの産休育休の取りにくさと復帰のむずかしさが数字に表れていると感じました。

育休復帰後は時短勤務や看護休暇などの制度がある

派遣社員が産休育休を取得後に復帰するのは難しい面もありますが、復帰できれば子育てしながらでも働きやすい制度は整っています。時短勤務や子の看護休暇など法で定められた制度の他、派遣会社独自の割引制度などを設けている場合があります。

派遣社員の時短勤務

派遣社員は時短勤務が可能です。派遣会社の就業規定に時短勤務の規定があれば相談できます。また、社会保険の養育特例手続きもしてもらえます(※後で詳しく書きますが、育児を理由とする時短勤務により将来の年金受給額を不利にしないための特例です)。

もちろん、時短勤務を希望する派遣社員を求めている派遣先とマッチングできればという話にはなります。最近は派遣会社がパートタイム派遣を募る広告を出しており、それなりに時短勤務者のニーズはあるはずなので、希望があるなら遠慮せず、しっかり伝えた方がよいと思います。

時短勤務で新たな派遣先を探すのが難しそうという理由で無理をしてフルタイムで復帰しても、長く働き続けられなければ意味がありませんので。それに、小さい時期の我が子と過ごす時間はプライスレスです……!

派遣社員の看護休暇

派遣社員は子の看護休暇を取得することが可能です。これは法律により定められているもので、小学校就学前の子が1人の場合は年間5日まで、2人以上の場合は年間10日まで、時間単位で取得できます。

看護休暇中の給与については法による定めがないので、給与の支給の有無は派遣会社次第です。就業規則で無給と定められていれば一見なんの得にもならなさそうですが、有給休暇を使い切ってしまった場合に看護休暇を取得すれば、欠勤扱いを回避することができます。

時短勤務で育休復帰するまでのスケジュールの実例

私が育休復帰した時の流れを時系列で紹介します。

保育園の入所申し込み

保育園の入所が決定しないことには話が始まりません。私は4月の一斉入所を希望していたので11月に申し込みました。申込時期は自治体によって差がありますのでお住まいの自治体にご確認ください。

4月の一斉入所ではなく随時入所(年度途中でも保育園に空きが出たタイミングで入所)の場合は、申し込みや入所決定の時期は流動的になります。

保育園の入所決定、派遣会社に連絡

2月に保育園の入所決定通知を受け取ってすぐ、派遣会社の担当窓口に連絡しました。

間もなく派遣会社の担当コーディネーターから連絡があり、勤務条件(勤務日数、勤務時間、時給など)を相談しました。この時はオフィスでの面談はなく、メールと電話だけで完結しました。乳児を連れて派遣会社のオフィスを訪ねるのは気を遣いますし、かといって気軽に預ける先もないので、メールと電話で済んだのはありがたかったです。

ただ私、担当コーディネーターさんのファンなので(素敵な人なんです!)久々にお会いしたかったな~とは思いました。

新しい派遣先とのマッチング

3月初旬、派遣会社から新しい派遣先の提案をいただきました。

1社目は勤務時間が折り合わず、書類選考段階で派遣先からお断りされました。先方は残業できる人が欲しかったとのことです。残業できないのでお断りしてくれてありがとうございます。同時に、派遣先の本音としては育休復帰者を避けたいのではないかと思うようにもなりました。

2社目は時短勤務の希望は了解した上で、経験やスキルを買ってくれました。職場見学したその日に採用が決定しました。

実は、新しい派遣先の提案をいただくまでに時間が空いて不安になったので、育休を取得した派遣会社以外のところで仕事を探したりもしています。派遣会社のシステムで「求職中」としておいたら連絡が来ました。ただ、他の派遣会社はいまいち動きが遅かったので、最終的には育休を取得した派遣会社から復帰することになりました。

契約書を受け取る

3月半ばに契約書を受け取りました。就業開始は4月下旬なので、かなり早めの契約書発行ではあります。

私の場合、保育園の入所申請時と実際の勤務条件が変わることになり、さらに、育休復帰日が4月1日ではなく4月下旬に変更され、保育園の入所日も4月1日から4月16日に変更する必要が出てきたのです。3月中に自治体に申請する必要があったので、書類上の手続きだけは早く進めてもらいました。

新しい派遣先で勤務開始

4月下旬、新しい派遣先での勤務が始まりました。

派遣社員が育休復帰前にしてよかったこと

  1. 復帰後の勤務条件に最大限ワガママを言う
  2. 職場見学のための子どもの預け先を確保する

復帰後の勤務条件に最大限ワガママを言う

3月、派遣会社のコーディネーターさんとの打ち合わせでは、復帰後の勤務条件について最大限にワガママを言いました。以下、実際に言ったことの要約です。

  • 子育てをちゃんとしたいので、時短勤務で原則残業なし(できれば週4日勤務)を希望します
  • 通勤は電車1本で通える範囲でお願いします
  • 急な体調不良のときは私が休みます。近くに親戚はなく、病児保育を利用できるのは2歳頃からです。

われながら、こんなに図々しいことをよく言ったと思います。

実際、転勤族の妻である私は、近くに親戚が住んでおらず、気軽に子どもを預けあえる友人もなく、育休復帰の時点で夫の仕事はすさまじく忙しく、サポートをまったく期待できない状態だったので、何かあった場合に対応できるのは本当に私だけだったのです。このような状況で私が無理をすると育児も仕事も続けられないことは明らかですよね。

これが通らなければ仕事自体続けられないと思い、もうどうにでもなーれっ!という気持ちで希望をすべて伝えてみたら、意外と希望が叶いました。ただし、時短で週4日勤務は希望する業界的に難しいとのことで週5日勤務に修正されましたし、時給は現状維持を目指すと先手を打たれました。現実的な落としどころを見つけてもらえたので納得感はありますし、感謝もしています。

派遣会社が意外と親身だった件

最大限にワガママを言ったにも関わらず、派遣会社が親身に対応してくれたおかげで無事に派遣先が決定しました。

私が新しい派遣先を探した時期は年度末で、新年度スタートの求人はそれなりにありました。それでもフルタイム勤務が主流である業界で、時短勤務希望の育休復帰者はやはり不利とあって、派遣先が勤務条件を提示してくる前に職務経歴書を持って営業をかけたそうです。結果、不利な勤務条件も含めて派遣先と折り合いがついて採用されたとのこと。

曰く、派遣先からフルタイム勤務の派遣社員を希望されてしまうと時短勤務者の職務経歴書は絶対に持っていけないけれど、何もなければスキルや経験を前面に出して売り込めるそうです。派遣会社は機械的にマッチングしているだけではなかったのですね。誤解しておりました。

さらに驚いたのは職場見学でした。私の家庭の状況は既に説明されていて、私からは質問に応じて詳細を補足するだけ。子育てについては「みんな通る道だから!」と、暖かい言葉をかけてもらったのが印象的でした。子育てに理解のある派遣先、ありがたや……

つむり

余談ですが、本当に子育てに理解があり勤務時間中はビシバシ鍛えてくれる派遣先で、じーんとしました。……じーん。

この経験から、特に育休復帰時は、できることとできないことをはっきり伝えることが大切だと思いました。できないことをできると言ってしまうと、後でトラブルになる可能性が高いですし、子育てはとても大変なので、無理をしたら絶対に続きません。

職場見学のための子どもの預け先を確保する

職場見学のために子どもの預け先(一時保育)を確保しました。入所予定の保育園は、入所前には一時預かり保育がなく、新しい就業先の職場見学時点では娘の預け先がなかったのです。

1日だけのことなので夫に子守りを頼むことも考えましたが、この時期の夫はひたすらに忙しく、職場見学当日に急な出張などが入らないとも限らないので、一時保育に登録した方が確実だと判断しました。一時保育は日によって満員になることもあるため、複数登録がマストだと思います。

一時保育の利用が困難な地域にお住まいなら、ファミサポや民間のシッターサービスも検討することをおすすめします。実際に利用するかどうかはさておき、情報収集だけは産後の早い時期から進めておくと安心かと。

派遣社員の育休復帰後に必要な手続き

新しい派遣先が決まった後の手続きについて紹介します。

  1. 勤務証明書の再提出
  2. 社会保険の養育特例の手続き

勤務証明書の再提出

保育園の入所申請書類に記入した勤務条件と育休復帰後の勤務条件が変わったため、育休復帰後の勤務条件で勤務証明書を再交付してもらい、自治体に再提出しました。

産休前の職場と育休復帰後の職場が変わる場合だけでなく、職場が同じでも勤務条件が変わる場合(フルタイム勤務の予定が時短勤務になるなど)は手続きが必要です。

自治体によっては、保育園の入所申請時に内定証明書を求めたり、入所申請時の勤務証明書と実際の勤務条件が変わった場合は入園後であっても退園にしたりと、厳しく対応する場合もあるとのことです。派遣社員の育休復帰は、保育園の入所にもハードルがあります……。

時短勤務者:社会保険の養育特例の手続き

育休復帰後に時短勤務になる場合は、将来的な年金額が不利にならないよう社会保険の養育特例の手続きをします。

手続きによりって健康保険料と厚生年金保険料は給与の減額に合わせて減額、かつ、標準報酬月額は産休前と同様とみなす特別措置(子どもが3歳まで)を適用してもらえます。

子が3歳になるまでの間、時短勤務などに伴う給与の減額によって将来もらえる年金額が不利になることを防いでくれるお得な制度なので、見逃す手はありません。派遣会社から案内されるとは思いますが、案内がなければ聞いてみてください(派遣会社って、けっこう事務手続きを忘れてくれますよね……)

派遣社員の育休復帰は経験とスキルがものをいう(かも)

妊娠中から産休育休期間を経て復帰まで、派遣社員という雇用形態特有のバタバタがありました。

私の場合、結果的には産休も育休も無事に取得でき、復帰後は業務内容・勤務時間ともに希望どおりの派遣先と出会うことができました。派遣会社・派遣先ともに子育てに理解があり、復帰後も快適に働くことができてありがたい限りです。

後に聞くところによると、新しい派遣先は勤務時間は短くても業界経験とスキルがある人を希望していたとのことで、地味にコツコツ努力してきたのが報われた想いです。派遣社員の仕事は同じスキルの人がいれば代替可能だし、勤務条件がよいの人が有利なのは事実ですが、スキルや経験を積み重ねることで多少の悪条件は許容されるようになるのかもしれません。

贅沢を言えばもう少しお給料はあがってほしいけど、これは今後の私の頑張り次第ですね。以上、現場からでした。

その後、時給交渉にも成功しました!ご興味のある方はご覧くださいませ。

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