派遣社員として産休育休を取得し、約1年後に時短勤務で育休復帰したTsumuRiです、こんにちは!
派遣社員が妊娠出産を意識した時、
- 派遣社員は産休育休を取得できるのか?
- 派遣社員は産休育休中に手当を受給できるのか?
- 派遣社員は育休復帰が可能なのか?
などなど、不安は尽きません。
前回そして前々回と、①派遣社員が産休育休を取得し、②休業中の手当を受給するための条件を説明してきましたが、今回はそれに続く③として、育休期間満了後に時短勤務者として職場復帰するまでをまとめます。
派遣社員は育休後に職場復帰できるのか?
派遣社員が育休後に元の職場に戻るのはレアケース
のっけから希望もへったくれもない話をしますが、育休後の派遣社員が出産前の職場に戻るのはレアケースです。
産休育休の前後に派遣会社の担当者に聞いてみても「あまりそういうケースはない」と言われましたし、検索してみても元の職場に戻れたケースはほとんど見つかりませんでした。
産休前の職場に戻らないかと声をかけていただけるのは相当の「人財」になれた場合のみと考えておいた方がよいでしょう。
派遣社員の育休復帰とは新しい派遣先への就活である
上記のような事情があるため、育休後の派遣社員は基本的には新しい派遣先で就業することになります。
育休復帰といいながら、その実態は1歳になるかならないかの子どもを抱えた就職活動。というわけで、派遣社員の育休復帰の鍵は、子育てに理解のある派遣先です。
ただ、派遣社員の業務はスキルが同じであれば代替可能な業務が多いですし、それならば、子どもの体調不良でしょっちゅう休む可能性があり、残業を避けたがる育休復帰者よりも、条件の良い人を取りたいのが雇う側の本音ではないかしら。
派遣社員の育休復帰率は高くはありません。
派遣先企業の同意が得られれば時短勤務も可能
復帰先が見つかるかどうかも気になるところですが、復帰後の働き方も気になりますよね。子どもが小さいうちはなるべく早く帰って側にいてあげたいという想いを持つ方も多いでしょうし、無理して復帰しても長く続けられなければ意味がありません。
実は、派遣社員も時短勤務は可能です。
派遣会社によりますが、就業規定に育休復帰後の時短勤務の規定があれば相談可能ですし、育児を理由とするやむを得ない時短勤務により将来の年金受給額が不利にならないようにする手続きもしてもらえます(※後で詳しく書きます)
それから、これを言ってしまうと身も蓋もありませんが、派遣先がOKならば何でもありなところはありまして。6時間くらいで働いてほしいというニーズのある派遣先が見つかれば、むしろ時短勤務は有利です(笑)

娘が3歳を過ぎても私は6時間勤務です…
派遣社員TsumuRiが育休復帰するまでの実際のスケジュール
ここからは保育園が決まってから育休復帰までのスケジュールを時系列で!
2月、保育園が決定する
新しい派遣先を探す前に、まずは保育園の入所を決める必要があります。
私は4月の一斉入所を狙ったので、11月に一斉入所申し込みをして翌年2月に保育園の入所決定通知書を受けとりました。
派遣社員の保活についてはこちらの記事にまとめました↓

保育園決定後すぐに派遣会社に連絡
入所決定通知書を受け取ってすぐ、結果を派遣会社の担当窓口に連絡しました。
報告して間もなく担当コーディネーターさんから連絡があり、勤務日数、勤務時間、時給などの条件を相談しました。私が登録している派遣会社はオフィスまで出向く必要はなく、メールと電話でのやりとりだけでした。
3月初旬に新派遣先とマッチング
3月初旬には派遣先の候補を出してもらいました。
1社目は書類を提出した段階で勤務時間が折り合わずハネられました。残業できる人が欲しかったそうです。

条件の良い人を取りたいのが雇う側の本音では?と思っているのはこんな実体験からです
3月半ばに契約書を交わし4月後半から勤務開始
幸い、2社目は職場見学に進み、お互いの条件が折り合ったことで就業が決まり、3月半ばに契約書をいただきました。
お互いの都合により勤務開始が4月後半からになっため、3月半ばに契約書をいただくのはかなり早めではあります。ただ、保育園の入所申請時と実際の勤務条件が変わる場合は変更申請が必要なため、書類上の手続きは早めに進めてもらいました。
派遣社員が育休復帰前にしてよかったこと
職場見学のための子どもの預け先を確保した
新しい派遣先を探すということは必ず職場見学があるということですが、職場見学時点では保育園に入所していないことがほとんどだと思います。
したがって、職場見学時の子どもの預け先を確保する必要があります。
1日くらいは夫にお願いするという手もありますが、その日に急な出張などが入らないとも限らないので、保育所の入所が決まる前から一時保育に登録していました。日によっては満員ということもあるので、複数登録しといた方がいいと思います。
また、一時保育の利用が困難な地域では、ファミサポや民間のシッターサービスも検討しておくとよいと思います。
復帰後の勤務条件は最大限にワガママを言った
派遣会社のコーディネーターさん復帰後の勤務条件を相談したとき、実は最大限にワガママを言いました。

子育てもちゃんとしたいので時短勤務で原則残業なしを希望します。通勤は電車1本で通える範囲でお願いします。急な体調不良のときは私が休むつもりです。近くに親戚もおりませんし、病児保育は2歳頃にならないと利用できません。それに病気のときくらいはそばにいてあげたいです!
要約するとこんな調子ですが、ほんまこんな図々しいことよく言ったなと(笑)
実は私、現在の居住地には地縁も血縁もありません。また、育休復帰時点では、夫は仕事が忙しくサポートを期待できない状態でした。
つまり、何かあった場合に対応できるのは私だけで、私が無理をすると育児も仕事も続けられないことはわかりきっていたんです。
無理を言ってみてダメなら仕事自体無理だから、どうにでもなーれっ!という気持ちで言ったら、意外と通りましたね。

ただまあワガママを言いまくったので、時間給については現状維持を目指すと派遣会社から先手を打たれました。ちっ
派遣会社は意外と親身になってくれました
こんなワガママを言いまくった私にも派遣会社は親身に対応してくれました。無事に派遣先が決まったのは、派遣会社のおかげです。
時期的には新年度と重なるため募集がそれなりに出る時期ではありましたが、時短勤務希望の育休復帰者はやはり不利。
そこで、派遣先から募集条件を提示される前に営業をかける作戦が展開されました。条件が出てしまうと条件から外れる派遣社員を紹介できなくなるので、その前にしれっと書類を持っていくそう。派遣先企業が勤務条件の不利さを呑んでくれれば採用の目があるんですってよ。

派遣会社が機械的にマッチングしてるだけだと思ってたのは誤解でした。この場を借りてゴメンナサイ!
さらに驚いたのは職場見学。
私の状況は詳しく説明されており、私からは詳細を補足するだけ。
子育てについても「みんな通る道だから!」と暖かい言葉をかけてもらったのがとても印象的でした。

実際に働いてみても、本当に理解がある上に、勤務中はビシバシ鍛えてくださる職場なんですよ……じーん。
やはり育休復帰にあたっては、できること、できないことをはっきり伝えることが大切だと思いましたね。
派遣社員の育休復帰後に必要な手続き
さて、派遣先が決まった後にも、手続きが待ってますので紹介しますね。
勤務証明書の再提出
保育園の入所申請書類に記入した勤務条件と育休復帰後の勤務条件が異なる場合、派遣会社に勤務証明書を再作成してもらい、自治体に再提出が必要です。
派遣社員の育休復帰の場合、産前の職場と育休復帰後の職場が変わることが多いため、この手続きをすることが多いんじゃないでしょうか。
時短勤務者は社会保険の養育特例の手続きも忘れずに
私は復帰後は時短勤務になったため、社会保険の手続きもしました。
- 健康保険
育休等終了時報酬月額変更届
(詳細は日本年金機構>育児休業等終了時報酬月額変更届の提出) - 厚生年金
養育期間標準報酬月額特例申出書
(詳細は日本年金機構>養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置)
これらを提出することで、健康保険料と厚生年金保険料は給与の減額に合わせて減額、かつ、標準報酬月額は産休前と同様とみなす特別措置(子どもが3歳まで)を適用してもらえます。
つまり、子どもが3歳になるまでは時短勤務などにより、将来もらえる年金額が不利になることを防いでくれるというお得な制度なんですね。
これは派遣会社経由で手続きしました。
派遣社員の育休復帰は経験とスキルがものをいう(かも)
妊娠中から産休育休期間中、派遣社員という身分のせいで色々ばたばたしました。
結果的には産休も育休も無事に取得できましたし、育休復帰後は業務内容も勤務時間もわたしの希望にぴったり合った派遣先と出会うことができました。派遣先が育児に対してとても理解があり、育休復帰後本当に快適に働くことができているのもありがたい限り。
後で聞いたところによると、派遣先が勤務時間は短くても業界経験とスキルがある人を希望していたとのことでしたので、コツコツと努力してきたのが報われた想いでした。
派遣社員の仕事は同じスキルの人がいれば代替可能ですし、勤務条件がよいの人が有利なのは事実だとは思いますが、スキルや経験が突出していれば多少の悪条件は呑んでもらえるのかもしれません。
贅沢を言えばもう少しお給料はあがってほしいし、もう少し勤務時間も伸ばしたいですが、これは今後のわたしのがんばりと、娘の様子次第ですね。
以上、現場からでした。