こんにちは、つむりです。
保育園の保護者会の役員活動に1年間参加しました。
ちなみに担当した役職は会計です!
わりと向き不向きが大きい役職ですし、やってみて初めて分かることが多かったので、ざっくりまとめてみますね。
保護者会の全体の話は別の記事にまとめました。あわせてどうぞ。
保育園の保護者会の会計の業務内容
当保護者会では、大きなものはこのあたりでした。
- 保護者会費の管理(集金、返金を含む)
- 予算消化状況の報告
- 当年度の決算報告書・翌年度予算案の作成
以下時系列で、当保護者会での会計の業務を紹介します。
役員引継ぎ
前年度の2~3月、前年度の会計さんから業務を引継ぎました。
1年の業務の流れを説明され、会計グッズ一式を引き継ぎました。
- 保護者会の通帳
- 会計帳簿(現金出納帳)
- 領収書・レシートを貼るノート(いわゆる証憑綴り)
- 白紙の領収書
- 決算報告書・予算案のファイルが入ったUSBメモリ
封筒やコピー用紙などの事務用品は保護者会共通のものを使うので会計グッズには入っていません。
おや……マニュアルがありませんね???
保護者会費の管理
会計の中心業務は保護者会費の管理です。
- 保護者会費を各世帯から集金し
- 予算案に従って保護者会費を支出し
- 帳簿をつけて管理する
それでは当保護者会での進め方を紹介しますね。保護者会によって差はあると思いますが。
保護者会費の集金
当保護者会では半期ごとに保護者会費を集金します。
保護者会費は各家庭のゆうちょ口座から引き落としで、各家庭の口座情報の管理や引き落とし手続きは園が代行してくださいました。
なので会計の業務としては、
- 事前に集金のお知らせを作成・配布する
- 園から引き落としの結果をもらって確認する
たったこれだけでした。通帳に記録が残るので、領収書は発行していません。
引き落としできなかった家庭にはお手紙を渡して手集金しました。この場合は領収書を発行しました(記録が残らないので)。
何年か前まではすべて手集金だったので当時の会計さんの苦労がしのばれまする
保護者会費の支出
予算案に従って保護者会費を支出します。
当保護者会では、係ごとの支出は各役員さんがいったん立て替え、レシートと引き換えで現金を手渡しする形でした。
園を通じて会計に直接請求される支出は、その都度現金で支払っていました。
他に、年度途中で退園する世帯への返金もありましたかね。園を経由して未経過分を返金、領収書を書いてもらいました。
他の役員さんや退園する世帯に会えるとは限らないので、園長先生を経由してやり取りすることも多かったです
帳簿の管理
収入または支出があったらすぐに帳簿に記録します。
当保護者会では、収支と残高を記録するだけの簡単な帳簿(いわゆる金銭出納帳)を利用しています。
帳簿とセットでレシートや領収書などの証憑も管理しています。当保護者会ではB5ノートに貼り付けて保管してました。
普通にこんな感じのものを使っていました。
予算消化状況の報告
定例の役員会で予算の消化状況を報告します。
必要なときは予算の修正を役員会に諮ったりもしました。
支出は予算案ベースですが、だんだんずれてくるんですよね……
ちなみに私が会計を務めた年に園舎の建て替えが終わり、年度途中から園児数が大幅増しました。
結果、中途半端な時期にイチから予算案を作り直しました。えぐかった……
当年度決算報告書作成
年度末が近づくと、帳簿ベースで決算報告書を作成します。
当保護者会の決算報告書は、収入/支出の分類ごとに、予算額と実績額を並べて一覧にしたシンプルなもの。
分類に合わせて素直に集計したら完成です。
決算報告書はExcelで作るので、パソコン持ってない人は要注意かも
翌年度予算案作成
決算報告書と同時に翌年度予算案を作成します。
- 例年の予算案をベースに当年度の実績や翌年度の事情を加味して会計が素案を作成
- 他の役員さんにメールで回覧
- 定例役員会で合意
私が会計を務めた年は園児数が大幅増したため翌年度の予算案も大幅に変わりまして、計算がえぐかったです……
ただ、私が知る限り予算案が前年度から大きく変わることは少なく、前年のものを少し修正する程度ならそう手間ではありません。
園の環境や体制が大きく変わる年は会計は避けたいw
会計監査
当年の決算報告書と翌年度予算案の監査を受けます。
監査(会計監査)担当の役員さんに帳簿・帳票・決算報告書・予算案を提出してチェックを受けます。
計算が合っているかどうか、不審な支出がないかどうかを見ているはず
決算・予算案承認(総会)
翌年の保護者会総会にて決算報告書・予算案の承認を受けます。
総会で読み上げて拍手してもらう方式w
これはコロナ禍以前の話。
コロナ禍以降は保護者会総会の開催が自粛されたので、決算報告書・予算案を配布、書面にて承認する形式に変わりました。
保育園の保護者会の会計を1年間務めた感想
正直な感想を述べます。
あーたいへんだった!
自重しない感想ですみません。
私は細々した計算は嫌いではありませんし、Excelも電卓もばっちこいです!(ムダに簿記2級保持)
なので、計算するのは負担を感じなかったし、むしろ楽しんでやっていたところもあります。
ただ、少なくはない金額を預かって管理するので責任重大ですし、他の保護者とのお金のやり取りがあるのも気が重かったです。
支払う分はまだいいんですけど、集金がね。未払いの取り立てですからね
また、2月3月になって他の役員が終了ムードを漂わせる中、3月から決算報告書・予算案作成の追い込みが始まるのは、やっぱりちょっとめげました。
会計の仕事で楽しかったこと
会計とは、粛々と正確に過不足なく予算を消化する仕事なので、楽しいことは少ないです。
正確なのが当然で、間違えたら怒られる類の役職です。
強いて言うならと言う感じですが、
- 節約に燃える
- 帳尻がピッタリ合うと快感
底値で買い物することに燃えるタイプの私は、保護者会費を節約して余剰金を出す方法を考えるのは楽しかったです。
当保護者会では余剰金は翌年に持ち越さず、園に寄付して保育に使う絵本やおもちゃを買ってもらうので、余計に燃えました!
他の役員さんもネット通販を利用するなどして節約してくれました。
保護者会で特定の業者に頼むことが決まってたら節約は難しいですが、当保護者会はどこで購入してもOKだったので。
あとはやっぱり、年度末に帳尻がピッタリ合ったときの快感!
やっと終わった~~~~~!という満足感も加わって気持ちいいのは会計の特権だと思います(←それいる?)
会計の仕事で困ったこと
会計の仕事でいちばん困るのは、お金のやり取りにまつわるディスコミュニケーションです。
他にもちょこちょこ困りごとがありました。私が遭遇したのはこんな事例。
- マニュアルや覚書がない
- 保護者会費の未払い
- 他の役員さんを巻き込むのが難しい
- 領収書の紛失
- Excelがない
マニュアルや覚書がない
当保護者会の事情でいちばんびっくりしたやつです。
会計マニュアルが存在しなかった上、引継ぎも超ざっくりで、全部手探りでした。
会計なんて正確さ命の役職、普通あるやろーーー!って思いませんか?
しかたがないので数年分の帳簿と帳票を読み込み、支出の発生タイミングや支払い方法、管理方法を把握して対応しました。帳簿や帳票は情報の宝庫で、最初は嫌々でしたがだんだん楽しくなったことを白状しておきます。
幸い、前年度の会計さんが引き続き在園しており、役員さんの中に会計経験者がいらっしゃったので、聞きまくって解決しました。
なお、翌年度の役員さんにはA4判1枚で引継ぎメモを作ってお渡ししました。
保護者会費の未払い
実際いちばん困ったのは、未払いの保護者会費の取り立てです。
全額回収するのに3ヶ月くらいかかりましたかね。
嫌な気分にさせず、かつきっぱりと払ってもらうにはどうしたら……
未払い分はお手紙を入れて督促しましたが、それでも払ってくれない分は園長先生に協力を依頼してなんとか回収しました。
他の役員さんを巻き込むのが難しい
他の役員さんが予算の消化状況にあまり関心がない感じで困りました。
会計は保護者会費を管理しているだけで決定権はありません。各係で足りないものや買いたいものは言ってもらえないと分からないんですよね。なのに言ってくれない……
その反面、予定外の支出の領収書をいきなり渡されたり、予算オーバーの支出を事前に知らせてもらえなかったりがあって、ヒヤヒヤしました。各役職に割り当てられた予算以上の支出は役員会にかけるか、事前に連絡して握っといてくださーい。
私の声のかけ方がマズかったのかもしれないし、機会があればよい手を考えたいです(←またやるの?)
レシート・領収書の紛失
レシートや領収書を紛失されると地味に困ります。
原則、レシートや領収書がないと出金できませんが、役員さん個人に被ってもらうわけにもいかないので証憑を残して出金しました。
一般的には領収書を紛失した場合は再発行を依頼するか、出金伝票を切ります(参考:領収書を紛失したときは?)
当保護者会では保護者会費を返金する際に個人名義で領収書を書いてもらっていたので、領収書で処理しました。
この処理の仕方はイレギュラーですし、当保護者会に前例があったから適用したって感じです。
会計グッズの白紙の領収書に金額と用途を会計が記載、現金を渡す際に領収日とサインを書いてもらっています。
Excel持ってない
当保護者会では、決算報告書や予算案の作成にExcelを使います。
でも、Excelがないご家庭はありますよね。
私の次の会計さんがそうでした……
価格は1年更新のOffice 365 Soloで1万円前後、永続版のOffice 2019はPersonal版でも3万円前後します。Excel単品でも1万円くらい。保護者会のためだけに自腹で買うのは躊躇する価格です……。
実は別に買わなくても大丈夫で、無料のOffice Onlineにユーザ登録すれば使えます。
Excel Onlineは一部の機能が制限されていますが、単純な四則演算や集計程度はできるので保護者会の会計業務には十分です。
- Office Online(無料、ユーザ登録必要)
MicrosoftにこだわらないならGoogleスプレッドシートもおすすめです。
- Googleスプレッドシート(無料、Googleアカウント必要)
操作はExcelとほぼ同じで、Excelのファイルを読み込めます。無料で使えます。
そもそもパソコン持ってない
自宅にパソコンがない場合は誰かにパソコンを借りるなりネットカフェに行くなりをおすすめします。
スマホ版のMicrosoft ExcelやGoogleスプレッドシートもありますが、スマホの小さい画面で数字を正確に入力するのは難しいと思う。
Microsoft Excel
Microsoft Corporation無料posted withアプリーチ
Google スプレッドシート
Google LLC無料posted withアプリーチ
最後に・保護者会の会計のお仕事に大切なこと
1年間保護者会の会計をして、なによりも他の役員さんを巻き込むことが大切だと思いました。
会計は管理をしているだけで決定権はありませんし、実際に物品を購入して様々なお仕事をするのは他の役員さんなので、他の役員さんから意見や情報をもらわないことには何にも分からないんですよね。
また、お金のことなのでイレギュラーなことは自分だけでは抱えないことも大切だと思います。
年度末に予算が足りなくなれば責任を問われるのは会計ですし、ややこしい話ほど早めに他の役員さん(特に会長さん)にシェアして握るなり、役員会で合意するなりした方が楽だと思いました。
いずれにしろ、正確にお金の管理をしていれば年度末はバタバタするけど心地よい達成感と共に終わることができる、それが会計です!
今年会計になった皆さま、ぜひ楽しんでくださいませ!